修了生の声
(認知症看護)

認知症看護

認知症の人の「できること」「困りごと」を捉え、スタッフと一緒に認知症看護を実践していきます!

医療法人社団協友会 笛吹中央病院
認知症看護認定看護師 6期修了生
安藤由紀

 

私は内科急性期病棟で勤務しながら、認定看護師として週2日(16時間)認知症ケアチームの一員として認知症ケアラウンドや認知症ケアカンファレンスを行い、院内デイケアも担当しています。 教育課程を修了し病棟に復帰した当初は、業務に慣れることに精一杯で、学んだことをどのように実践していくか考える余裕がありませんでした。また、徐々に慣れてくると自分の言動の一つひとつが「認定看護師」として見られることにプレッシャーを感じるようになりました。しかし、「学校は出たけれど認定審査はこれから。まだ仮認定看護師、毎日の実践が勉強!」と心に決め、その人の疾患だけを見るのではなく生活背景や家族環境、今後の療養の場所は何処になるのか等を考え、同僚や多職種に自分から声を掛け多くの人を巻き込んで看護をするようにしました。
COVID-19感染症の影響で認定審査は10月に延期になりましたが、毎日の実践で行き詰った時や同僚から質問を受けるたびに、教育課程で使用した教科書や授業の教材を繰り返し読み返すことが試験勉強に繋がり、令和3年12月に認定看護師になることができました。
病棟勤務をしている私の強みは日勤・夜勤を通して患者さんの24時間の生活の様子を看ながら、患者さんの「できること」「困りごと」を捉え、先を見据えたケアを考えることができることと、対応に苦慮している同僚にその場でケア方法を伝え一緒に行えることだと思っています。「この対応が良いだろう」と思って実践したことが空振りに終わることや、余計に患者さんを怒らせてしまうなど失敗もありますが、「患者さんをコントロールしようとしない。答えは目の前の患者さん」と思いながら日々の看護を実践しています。
今後は身体拘束率を下げることができるように、看護師だけではなく多職種にも身体拘束の弊害を伝え、代替案をみんなで考えていけるような環境作りも行っていきたいと思っています。

今後も認知症の方が「ひとりの人」として生活できるよう尽力していきたい

磐田市立総合病院
認知症看護認定看護師
田森智美

 

私が勤める急性期病院では認知症ケア加算1を取得しており、認知症ケアサポートチームと認知症ケアリンクナースチームが連携しながら24時間切れ目のない認知症ケアの提供を目指しています。現在、私は病棟に勤務しながら、活動日を週2日頂き専任として活動しています。
活動日には院内ラウンドを行い、患者やその家族・リンクナースや病棟スタッフと、その人にとって何が最善かを考え対話をするように心がけています。困難事例はサポートチームでカンファレンスやラウンドを行い、個々の状態に合わせたケアプランを検討し後方支援をしています。またチームメンバーの協力を得ながら院内デイケアも実施しています。院内外の研修会を行い、地域との連携の強化への取り組みを始めました。まだまだ力不足ですが、チームメンバーの支えもあり活動しています。今後も認知症の方が「ひとりの人」として生活できるよう尽力していきたいと思います。

今後も少しでも認知症ケアの質の向上に繋がるように活動していきたい

社会医療法人加納岩 日下部記念病院
認知症看護認定看護師 2期修了生
望月 祟弘

 

私が所属する認知症疾患医療センターの認知症治療病棟では、多様な原因疾患により認知症の状態になった方々が入院しております。現在、認定看護師として4年目を迎え、認知症者が抱える内的世界を考えながら、行動心理症状を発症する要因のアセスメントをスタッフと一緒に行ない、認知症ケアの基本的な考え方を共有し、チームとして認知症ケアに取り組む組織づくりを病棟管理者として行っています。物理的環境の改善では、認知症者に必要な照度確保のため、すべての照明をLEDに変更し、転倒への対策として、クッション材の入った床材へ変更をしました。退院支援では、入院時から退院先を本人の意向も含めて確認し、多職種でカンファレンスを行い、療養計画を検討し支援しています。また、家族への支援としては認知症家族相談窓口を設置しました。今後も少しでも認知症ケアの質の向上に繋がるように活動していきたいと思います。

認知症看護認定看護師として地域づくりに貢献していきたい

公益社団法人山梨県看護協会
ますほ訪問看護ステーション
認知症看護認定看護師
石井啓子

 

私の働く訪問看護ステーションは、県内でも最も高齢化の進んでいる峡南地域にあります。認知症の状態で十分な介護体制が整っていない方や、一人暮らしで在宅生活の継続が難しい方が多い現状の中で、認知症の人が、住み慣れた地域で生活していくために、認定看護師として日々奮闘しています。認知症初期集中支援チームの一員として患者さんの全体像をとらえながら、できるだけ自律した生活が継続できる様に、具体的な生活支援のアプローチを提案し、地域包括支援センター、ケアマネジャー、多職種と連携してより良い支援体制を共に考えています。また、認知症の方を特別な存在としてではなく、地域の中で支えていくために、地域の専門職と共に、小・中・高校生などあらゆる年代の住民に向け、認知症の勉強会を開催しています。
認知症の人の思いやニーズを見失わないこと、介護する家族との対話を大切にすることを大事に、認知症看護認定看護師として地域づくりに貢献していきたいと思います。

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